腹部を撫でられた犬が足をばたつかせる理由
犬の腹部を触ると、大抵の場合は後ろ足をばたつかせますよね。
それはなぜでしょうか?
引っかき反射
結論を言いますと、犬の腹部を触ると「引っかき反射」という反射によって、足をばたつかせるのです。ですから「足をバタバタさせよう」という意思が伴っているわけではありません。
犬の肌の下には、「神経が集まって脊髄に連なっている場所」が複数存在しており、刺激がこの神経に加わると、脊髄に信号が届いて、「足をバタバタさせよ」という指令が脊髄から送られて足がバタつきます。
これが「引っかき反射」の一連の流れです。
人間も、熱湯に触ってしまえば無意識に手を引っ込めますが、それと似ていますね。
そして、一例として、犬の肌に虫が触れれば、引っかき反射によってそれを遠ざける事ができるわけです。
犬の足が睡眠中もバタつく理由は?
犬の足は睡眠中にもバタバタするものですが、これは「引っかき反射」とは発生理由が異なるとされています。
・夢が原因で足がバタついている?
成犬は1日12~15時間は寝ています。
ですが、そのうち10~12時間程度は「レム睡眠」という浅い眠りであると言われています。
このレム睡眠中は「脳が起きて、身体が休眠」しており、夢を見やすい状態。
(ヒトも犬もレム睡眠のときに夢を見るということは変わりません)
そして、夢を見ているときに犬は足をバタつかせたり、
小さく鳴いたりするわけです。
いくら研究が進んでも「具体的にどのような夢を見ているときに鳴きやすいか」
を解明することはまずできないと思いますが、
例えば夢の中で草原を走っている場合などに、
足をバタつかせるのではないでしょうか。
まとめ
起きているときに、犬の腹部に触ると足をバタつかせるのは
「引っかき反射」によるもの。
それが発生するような触り方をされるのが好きでない犬も存在しますので、
飼い主がしっかり判断するようにしてくださいね。
そして、睡眠中は夢の影響で足をバタつかせると言われています。
となると
「足を動かしたり鳴いていたりするのであれば、起こすべきなのでは?」
と感じるかもしれません。
ですが、犬は(人間もですが)主に寝ている時に成長ホルモンが発生したり、
その日起きたことなどの記憶をまとめたりしていますので、
起こすことはおすすめしません
飼い主は「どんな夢なのかな?」と想像するくらいの余裕を持ちましょう。
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